StudioOneソングデータを書き出してスマホや音楽プレイヤーへ送信する方法。
「クリッピングが生じました。信号が**db上回りました」で詰まる場合は?
Presonus社からリリースされているDAWソフト「Studio One」の使い方を掲載していきます。
DTMや作曲に使え、Mac、Windows両対応で使いやすいユーザーインターフェイスと動作が軽いことが魅力的です。
□動作環境
Mac OS X 10.12.6 Sierra
Studio One 5.5.Professional
Studio Oneでソングデータを書き出してスマホや音楽プレイヤーへ送信する方法
Studio Oneでソングを作り上げたら音楽ファイル形式で書き出することでiTunesなどの音楽アプリで聞けるようにします。
エクスポートは書き出しすることと同意です。
メニューより 「ソング > ミックスダウンをエクスポート」を選択します。
このエクスポートメニューから曲の書き出しを行うことができます。
重要な項目としては
・ファイル名
・書き出しフォーマット
・書き出す曲の長さ
が上げられます。
部分的に書き出したい場合には、最初からある「スタートマーカー」「エンドマーカー」を動かして書き出すのが便利です。
StudioOne5.5からは一度に複数の書き出しフォーマットを選べるようになりました。これが地味に便利です。
プロジェクト・ページの[デジタルリリース]ウィンドウに選択可能なオーディオ・フォーマットのリストが表示されるようになり、ワンパスで書き出し可能で追加のレンダリング時間も必要ありません。各フォーマットにはそれぞれ独自の書き出し設定が用意されており、マスタリング済みデータを24bit/96kHzの高解像度WAVとストリーミング用AACを同時に書き出すことも素早く行えます。
ロケーション
書き出すファイルの場所を設定します。
ファイルパスの右側の「…」を押すことでファイルを書き出すフォルダを指定します。
特に指定がない場合には各ソングフォルダのMixdownのフォルダに書き出されます。
書き出した後はメールに添付して送信やら、Dropboxに入れたりと他人へ渡すことができます。
□ファイル名
ファイル名は初期値で「Mixdown」となっています。
ファイル名を変更するときはフォームに変更したい名前を打ち込んでください。
□公開
「公開しない」「Notionに送信」「SoundCloudにアップロード」のいずれかを選択します。
譜面作成ソフトNotionを持っている場合には,
ミックスダウンしたStudioOneの曲とNotionの連携ができます。
「SoundCloudにアップロード」を選ぶと、ネット上の音楽サービスSoundCloudへ曲が公開されます。
SoundCloudはプロ・アマ関係なくいろいろなミュージシャンやサンプル音源が公開されています。
世界中の人に聞いてもらえるチャンスです。
フォーマット
書き出すファイル形式と音質を決定します。書き出しフォーマットを間違えると再生できない場合があります。
書き出せる形式は「Wave,AIFF,FLAC,OGG Vorbis,CAF,MP3」
・解像度
「8,16,24,32.64Bit」
・サンプルレート
「11.025,22.05,32.0,44,1,48.0,88.2,96.0,176.4,192.0kHz」
どんなスマホやウォークマン等の音楽プレイヤーでも再生可能なmp3のフォーマットで書き出すのが一般的です。
ハイレゾを気にせずスマホやウォークマンで聞くだけであればmp3,256kbpsを選べば問題ありません。
書き出す形式によって音質が変わります。「音質が良い=ファイルサイズも大きい」ことになるので利用目的に応じてフォーマットを変えていくのが良いです。
エクスポート範囲
曲を書き出す長さを指定します。
・ソングスタート/エンドマーカー間
・マーカー間
・選択されているマーカー間
・長さ(曲の時間で書き出す)
選択されているマーカー間が初期値になっています。
マーカーは「ショットカットキーY」で簡単に挿入できるのでスタート、エンドがわかりにくかったら
マーカーを追加して書き出すと楽に操作できるはずです。
オプション
・リアルタイムプロセッシングを使用
・テンポをオーディオファイルに書き込み
・トラックにインポート
・エクスポート後閉じる
・オーバーラップ
■マスターエフェクトをバイパス
マスターエフェクトをとおすか
■リアルタイムプロセッシングを使用
書き出し中にソングを再生します。
■テンポをオーディオファイルに書き込み
書き出すオーディオファイルにテンポを記録します。
作ったソングをオーディオ素材にして他の音源と同期させるようなときに便利です。
■トラックにインポート
トラックを新規に作って、新規トラックにミックスダウンしたデータを保存します。
■エクスポート後閉じる
書き出し後ウィンドウが閉じます。
■オーバーラップ
書き出したファイルデータの後ろに指定した秒数の無音状態をくっつけます。
「クリッピングが生じました」のエラーで書き出すときに失敗する
音量が大きすぎたりすると「クリッピングが生じました。信号が**db上回りました」という表示がされます。
この場合にはマスターを下げたり、クリッピングが生じるトラックにコンプを掛けたりクリッピングを防いでから書き出します。
それでもだめな場合、クリッピングしている箇所を修正しないといけません。
クリッピングが発生する場所のよくある例としては
・オートパンチインで録音したときのオーディオデータの切れ目でブチッと言っている。
・ドラムキックのタイミングとベースの発音がぴったりすぎて、その箇所だけクリッピングするぐらいゲインがあがっている
・ベース・ギターの低域が重なりすぎて低域でクリッピングしている
といった事例が上げられます。
クリッピングが生じているところを探す方法
修正したいけれどもクリッピングが起こっている場所がわからない・・・というのはよくあると思います。
オーディオ分析ツール「EXPOSE2」を使うと、書き出したオーディオファイルを読み取りクリッピングしている箇所を目で見て見つけられるようになっています。
「EXPOSE 2」の左から2つ目がピークポイントを調査するツールで、問題ない場合は波形が青に、問題ある箇所は赤く表記されます。
ピークポイントが赤くなっているのでクリッピングが起こっていることに気が付きます。
波形の上にマウスを乗せると時間が表示されるので、このあたりを疑います。
クリップを強引に解決する方法
どうしてもクリップしている箇所が見つけられないときは「クリップさせないようにする」強引に解決する方法があります。
基本的にはボリュームを下げて出っ張っている箇所をEQやらコンプやらで押さえます。
その上でリミッターを使います。
リミッターは上へはみ出した部分を押さえつけることができるのでクリップ対策になります。
ただしリミッターによっては、ぶち抜いてクリップしてしまうものも少なくありません。
リミッタープラグインである「UrsaDSP Boost」「smart:limit」「FabFilter Pro-L 2」」などは良質のリミッターです。
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