自分の曲を配信して収益化できる音楽ディストリビューションサービスのまとめ



この記事ではTuneCoreを始めとする自分の曲を配信して収益化できるディストリビューションサービスをまとめていきます。
ディストリビューションサービスをおこなっている「ディストリビューター」を使うことで、Spotify、iTunes music等の音楽配信、販売ストアがあるサービスなら曲の販売が可能になります。
配信できるストアの差は年々なくなってきていますが、手数料や収益還元率が違ったりサービスが違ったりするので、TuneCore以外にも選択肢があるということを知っておくと良いですね。
自分の曲を配信して収益化できるディストリビューションサービスについて
いわゆるディストリビューションサービスというもので、iTunes Music, Spotify, TikTok, Instagram ,Youtube musicなどの配信手続きを代わりに行ってくれるサービスです。
どのサービスもサブスク配信の他に買い切りの手続きも同時にできます。
配信形態を選ぶ
配信の度に毎回手数料を支払う形式と、年間契約で曲のアップは無制限なサブスクプランの2通りがあります。
自分の曲調が日本国内と海外どちらの市場を狙うかも戦略として考えてないといけません。
国内サービスの場合には、LINE MUSICやAWA等も配信可能ですが、海外サービスの場合はLINE MUSICやAWAが配信対象になっていることはほぼありません。
iTunes Music, Spotify等の大手の場合は配信先に差はありませんが、その国で使われているサービスを狙って配信先を選ぶのも戦略の一つでうs.
■還元率は下がるが初期費用無料のフリープランあり
- BIG UP!
- Frekul
- TOWER CLOUD
- amuse
- LANDR
■配信の度に手数料がかかるプラン
- TuneCore
- BIG UP!
- narasu
- LANDR
■更新費用なしプランあり
- narasu
- BIG UP!
- TOWER CLOUD
- ROUTER.FM
- MONSTAR.FM
- CD baby
■年間サブスクで配信曲数制限なしプランあり
- narasu
- DistroKid
- Ditto
- Level Music
- amuse
- LANDR
- SoundCloud for Artists
「TuneCore」 まずはここから。日本の大手配信サービス
代表的な音楽配信のディストリビューターです。
曲単位で登録できる音楽配信先サービスです。
日本でのディストリビューションサービスの先駆け的な存在になっていて、サービスが充実しているのがTunecoreを利用するメリットです。
・著作権管理サービス
・メンバーへ報酬を振り分けできるスプリットの機能
・ビデオ配信サービスあり
・YouTube コンテンツ収益化サービス(YouTube収益の20%の利用料 (税込み))
・『Facebook Music プロダクト』の利用料 (Facebook収益の20% (税込み))
配信先は「iTunes store ,Apple Music,Amazon,Music.jp,oricon ME,Spotify,KKBOX,うたパス、レコチョク、mora,Media Do,Google Play Music,e-onkyo music,LINE MUSIC,AWA,SMART USEN,dwango.jp,OTOTOY,Rakuten Music,mysoud,Deezer,Gracenote,Shazam・Music Unlimited」等
国内と海外で配信先を選ぶことになります。
特に「iPhoneユーザーにとってiTunesで買えるのは非常に便利ですし、Tunecore の存在を知らない音楽ファンにとってiTunesで買うことができるというのはインパクトが大きい。
またTuneCoreは手続き後、配信処理が素早く行えるのが強み。
少しでも早く配信に載せたい希望があるなら、TuneCoreを使うメリット大です。
デメリットとはいうと、配信期間(1〜3年)契約が切れるともう一度配信費用を払って更新しないと行けない点です。
またシングル、アルバムそれぞれ配信する度に利用料がかかります。
収益還元率は100%と良いのですが、ランニングコストがかかるため、コスト回収できないともちろん赤字になります。


TuneCore Japanの申し込みはこちら >>
narasu サブスクリプション型の配信サービスあり
音楽配信代行サービス。
収益率は90%
料金プランがtunecoreとは異なり、narasuは毎月支払うサブスクリプション型(月額660円/税込)プランです。
日本国内のディストリビューションサービスとしては初で、たくさんの曲を何度も配信する人にはおすすめのタイプです。
その代わり、毎月の支払いをやめると配信が止まるのでこの点は注意が必要。
どれくらいの配信期間に何曲配信するのか?を事前にシミュレーションしておく必要があります。
サブスクが嫌な人は毎回手数料がかかる【1回払いきりプラン】があります。
更新費用はかかりません。
サブスクも【1回払いきりプラン】の場合も、収益率は90%です。
narasu 手数料
■ディストリビューションサービス(1リリースあたり)の利用料
| サブスク | シングル | アルバム |
|---|---|---|
| 月額660円 | 2,860円 | 5,500円 |
※価格は税込( 2023年4月11日時点の設定金額 )


「ROUTER.FM」 ボカロ系強い
初音ミクの開発で知られる Crypton Future Mediaが運営する配信サービス。
そのためボカロ系の配信する楽曲のタイトルやジャケットなどに、初音ミクなどのキャラクターが利用できるほか、新しいボカロキャラの許可導入が早い。
またSONOCA経由でダウンロードカードの注文ができます。
料金は年会費無料。支払いは配信時一回のみ。
収益率が80%と低めなのがデメリットですが、初期費用が押さえられるのが強み。
個人的にはEPの配信形態があるのもコストが押さえられて良いなと感じました。(シングル、EP,アルバムの3パターンから選べる)
登録時に『レーベル名』を入れる欄が必須になっています。
ROUTER.FM を利用する際はレーベル名を考えておく必要があります。
ROUTER.FMで提供している「リンクまとめ機能『nodee』」はリリース希望日の翌日午前9時より利用可能です。
個人的には管理画面の遷移フローがあまりイケてなくて使いにくく感じるのと、リンクまとめがすぐに作れない点は不満点です。
将来的に改善して欲しい点ですね。
私が配信手続きを行ったときは、手続き日から18日後に配信予定日が最短設定できる状態だったので、TuneCoreのように登録してすぐに配信できるわけではない点は頭の隅っこにいれておく必要があります。
需要が大きくて手続きが詰まっているのかもしれません。
また配信レポートが「3カ月ごと」となっていて、ROUTER.FM内で自分の配信曲の分析をするのは現実的ではありません。
結局はSpotify for Music等の個々の配信先で個別に確認していくことになります。
この点は毎日レポートが上がってくるTunecoreは強いですね。
なお、ダウンロード販売価格の指定はできません。
ROUTER.FM 手数料
ポイント
・シングル(1曲(10 分未満)
・EP (5曲まで 合計 30分未満)
・アルバム(6曲〜100曲 (各曲が10 分以内)
■ディストリビューションサービス(1リリースあたり)の利用料
| シングル | EP | アルバム |
|---|---|---|
| 1,380円 | 2,980円 | 4,600円 |
BIG UP!
エイベックス・エンタテインメント株式会社が運営するディストリビューションサービスです。
配信料金0円でお手軽な「フリープラン」と毎回手数料がかかるが還元率100%の「ベーシックプラン」どちらかを選べます。
プランの違いによってサービス・機能の制限はありません。
初期費用・ランニングコストをできるだけ押さえる目的で、BIG UP!へ移動している私の友人たちがちょいちょい居ます。
どれくらい再生回数があるかもアップしてみないとわからない現状がありますから、フリープランは在宅ミュージシャンにとっては強い味方になるでしょう。
ただし、フリープランの場合には「ストリーミング受領額の70% ダウンロード受領額の83%(ストアによって変わる)とかなり落ちるため、運良く数十万再生を超えたという場合には収益率が落ちてしまいます。
このプランの使い分けは計画的に選ぶ必要がありますね。
なおBIG UP!の注意点として、
BIG UP!の仕様だとジャケットにタイトル名が入ってないと審査NGになります。
文字を入れるとイラストの世界観が崩れてしまうので、タイトルを入れたくないという人は他のディストリビューターを選びましょう。
BIG UP! 手数料
ポイント
・シングル(1=2曲)
・EP (3~6曲)
・アルバム(7曲〜25曲 )
フリープラン還元率 ストリーミング受領額の 70% / ダウンロード 受領額の 83%
ベーシックプラン還元率 100%
■ディストリビューションサービス(1リリースあたり)の利用料
ベーシックプランの場合
|年数|シングル | EP |アルバム|
|–|–|–|–|
|1年|990円|2,390円|4,490円 |
|2年|1,980円|4,780円|8,980円 |
|3年|2,970円|7,170円|13,470円 |
「TOWER CLOUD」 TOWER RECORDS傘下!
ご存知タワーレコードの音楽配信サービス。
販売収益の80%還元と低めですが、【初期費用・更新費用が0円】なのが最大のメリット。
とりあえず曲を出してみたいけどお金をかけたくない人は魅力的ですね。
TOWER RECORDSの「Eggsレーベル」が作成するEggs公式 プレイリストに掲載されたり、Eggsのライブイベントやオーディションに参加できる可能性があります。
また管理画面からbayfm「78 musi-curate」オンエア楽曲エントリーフォームへ申し込みが可能です。(終了期限不明)
TOWER CLOUD 手数料
ポイント
・シングル(1曲(10 分未満)
・アルバム(2曲〜100曲 (各曲が10 分以内)
ボカロ系は制限が多いので、ボカロ曲を出すつもりでいるなら他のサービスのほうが良いです。
■ディストリビューションサービス(1リリースあたり)の利用料
ダウンロード:各配信ストアからTOWER CLOUDが受領した金額の80%
サブスクリプション:各配信ストアからTOWER CLOUDが受領した金額の80%
Frekul
音楽マネジメントを代わりにやってくれるマネージャーサイト。
Frekulの場合の「iTunesStore」「LINE MUSIC」「AWA」「AppleMusic」へ無料で配信ができます。
配信した曲が有料だった場合には配信ストアからバックされた金額の60%をアーティストへ還元となりますので、
売上が見込める曲の場合には,iTunesへ配信できるTunecoreを利用したほうが利益率が高いケースもありえますので状況を見て切り替えていくことになるのではないでしょうか。
曲が売れるかどうかなんて経験値がないとわかりませんから試しに挑戦してみたいという場合には、Frekulの方がリスクが少なくてすみます。
またFrekulではメールマガジンの他に月額ファンクラブを作れるサービス「プレミアムサポーター機能」があります。
金額はアーティスト側で設定します。
毎月の更新をしないとファンが逃げてしまうので、ファンをつなげる努力が必要です。
Frekul 手数料
アーティスト側の利益率は60%










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