Neural DSP Quad Cortex レビュー!メリット・デメリットは?性能のコスパはどう?
2020年1番注目しているギターアンプシュミレーターが「NeuralDSPのQuad Cortex」です。
NAMM 2020で注目をあつめているフロアタイプアンププロセッサー。発売はまだされていません。
フロアタイプのペダルにNeuralDSPの技術がつまったペダル。
小型化されたペダルでトーンキャプチャもできる優れものです。
・29 x 19 x 4.9cm
・1.95KG
と15″ MacBook Proより小さい筐体でこの音が出せるなんて信じられないのですが、
「NeuralDSP」がリリースしているPC用のギターアンプシュミレーションプラグインを使ってみて『これは流行る』と確信しましたね。
「NeuralDSP」のプラグインは低音域をきっちり再生できるので、他のBIASなどに比べて音が太く感じられました。
プラグインは歪み系のアンプが多いので汎用的に使えるわけではないのですが、やりたいジャンルにマッチしていたら即戦力になります。
Quad Cortex気になる発売日はいつ?
日本での発売日は2020年12月になるようです。
代理店は株式会社キョーリツコーポレーション。
この度、株式会社キョーリツコーポレーションは、
Neural DSPのハードウェア製品の
日本市場における正規輸入代理店契約を
締結しましたことをご報告申し上げます。#quadcortex は12月に発売予定です。#NeuralDSP pic.twitter.com/KekVXIz8Ls— キョーリツコーポレーション (@kyoritsucorp) October 5, 2020
Quad Cortex 日本発売再延期
※キョーリツコーポレーションから発売延期がありました。
2021年1〜2月入荷になるのはとアナウンスされています。
再度延期され 2021年4〜5月入荷になるのはとアナウンスされています。
【Neural DSP "Quad Cortex" 発売再延期のお知らせ】
詳細に関しましてはお手数をお掛け致しますが、
下記リンクからご確認を頂けますと幸いです。https://t.co/HMjhkWPnim— キョーリツコーポレーション (@kyoritsucorp) February 19, 2021
Quad Cortex 日本発売開始
NeuralDSP JAPANのアカウントよりQuad Cortexを入荷したお知らせが公開されました。
初回国内入荷分は完売らしく、Quad Cortexを狙っている人は次の入荷待ちになります。
皆様、大変お待たせいたしまして申し訳ございません。やっと日本にも #quadcortex が到着いたしました!本日6/8より全国の楽器店様にて発売となります。初回入荷数はかなり限られておりますので、申し訳ございませんが、気になっている方はお急ぎいただく事をおすすめいたします。 pic.twitter.com/ikUXKBnGVG
— NeuralDSP_JAPAN_QuadCortex (@NeuraldspJapan) June 8, 2021
Quad Cortexの気になる価格は?
いつもお世話になっているイケベ楽器のオンラインストアより
Quad Cortexの気になる価格は「税込257,400円!!!」+
KEMERやFractral Audioの製品を購入するのと大差ない価格帯になっています。
20万円前半の価格帯だと勝手に思っていたので高いな〜と感じます。
2022年9月時点で税込¥257,400ですが、次回入荷から値上がりするそうです。
円安が憎い…
大人気、Neural DSP Quad Cortex!!現在ご予約受付中ですが、残念ながら次回予約分から値段が上がります。
値上げ前の現価格でのご予約は今回限りとなりますのでご検討している方はぜひ♪詳しくは新宿店までお問い合わせくださいませ!https://t.co/Jes0FtFRts#Neural #DSP #cortex #エフェクター pic.twitter.com/i5N5oCwzHF— イシバシ楽器新宿店 (@1484_shinjuku) July 14, 2022
NeuralDSPの音ってどんな感じ?
NeuralDSPのアンプシミュレータープラグインが土台となっているように感じられます。
パソコンがありDTM環境が整っている人であれば、NeuralDSPのデモが試せるので音質チェックが可能です。
NeuralDSPプラグインの無料で使えるデモの期間は【2週間】で、機能制限は特にありません。
音質のクオリティは素晴らしいのですが、NeuralDSPのプラグインはPC負荷が高めなのです。
「Quad Cortex」でその処理ができるようになれば、かなり快適なDTM環境構築ができそうです。
NeuralDSP Quad Cortexサウンド
海外勢から少しずつサンプル動画が上がってきました。
意外とサイズが大きく感じますね。
Quad Cortex Factory Captures with Tuomas Wäinölä & Matias Kupiainen
Quad Cortex Guitar Tones
Neural DSP Quad Cortex First Look – We’re Blown Away!
EPIC TONAL POWER | Neural DSP Quad Cortex Deep Dive Demo | TOM QUAYLE
そんなNeuralDSP Quad Cortexですが、ファクトリーキャプチャリストが公開されました。
購入時の初期状態で入っている音ですね。
Quad Cortex Factory Capture List – Neural DSP
NeuralDSP Quad Cortex レビュー
ようやく「Quad Cortex」を入手できました。(2022年に購入しました)
円安はまだまだ続くでしょうし、次回入荷から値上げを代理店側が宣言していたため思い切って入手しました。
Quad Cortex 導入メリット・デメリット
・音が良い
・エフェクトが足りない
・発熱が怖い
・タッチディスプレイが壊れないか心配
持ち運びがものすごく楽
・持ち運びする量は軽く!
・セッティングが素早く!
Quad Cortexのメリットとしては
最高品質のデジタルギターアンプのサウンドが本体重量1.92kg程度で簡単に持ち運びできる点です。
要するに軽いんですよね。
エクスプレッション・ペダルはついていないのでボリュームやワウをペダルで操作したい場合には別途用意が入りますが、ギグバッグにギリギリ入る大きさ、大きめのエフェクターケースにスポっと入るサイズ感は非常に素晴らしい!
inputの信号を分けて出せるので,オーディオインターフェースとして使ってUSBレコーディングしたときにエフェクト音とダイレクト音を分けて録音することができます。
この辺りの機能は近年のアンプシミュレーターでは当たり前になってきていますね。
真空管アンプを長年使い続けている人でもなければ、Quad Cortexのサウンドで満足できない人はいないと思います。
サウンドは本当に良いですし、ボリュームを絞ったときの音の立ち上がりのや追従の仕方も違和感なく演奏に集中できます。
真空管アンプを使い慣れている人だと【出音が綺麗すぎる】のでその点は注意でしょうか。
これはデジタルアンプの利点でもあるので苦手な人もいると思います。
即自分の音が出せる
アンプやスピーカーへシールドをつないでボリュームをあげたら即セットアップ完了です。
本体の起動に1分ぐらいかかるのですが、シールドをつないでいる間に終わるのでまあ許容範囲です。
別途パワーアンプも買ってしまい色々試してみた所、最近はRoland JC-120のリターン挿しでも十分な出音なんじゃないかな?と満足し始めています。
JC-120ならではのちょっとバリバリ言うサウンドにはなってしまうので、気になる場合は自前でパワーアンプを用意すると毎回同じ音が鳴らせます。
Quad Cortex導入当初はマーシャルのリターン挿しで鳴らしていましたが、個体差で歪み方が変わるんで毎回同じ音にならなくて苦労したんですよね。
それもあり利用頻度がJC-120に寄っています。
エフェクト品質
エフェクトも色々入っていまして、中でも感動したのがピッチシフトのピッチの良さ。
アンプモジュール前にピッチシフトをいれて「いわゆるデジタルカポ」のように使ったときのピッチの良さが抜群。
過去にKemper、GT-1000を使いましたがQuad Cortexがダントツで抜き出ています。
チューニングのためにギターを持ち替えできないまたは複数本持っていくのが面倒くさい場合なんてとても良いです。
ダウンチューニングさせるために「DIGITECH ( デジテック ) / Drop」を持ち運びする日々は終わりました。音痩せもしませんしQuad Cortexでなんとでもなります。
しかしまだまだQuad Cortexはデメリットが多い気もしています。まだまだ改良の余地ありなのは断言できます。
私のようにNeural DSPの音が元々好きで惚れ込んでいる人じゃないと25万円だして買う必要はまだないかなと感じました。
アンプモデル・エフェクトはリリース当初では足りないとされていたアンプモデルもOSのバージョンアップとともに少しずつ増えて来ていますが、20万円代の機材としてはまだ全然足りないです。これからのアップデートに期待。
Neural DSPプラグインではまだ出てないマーシャルやオレンジなど特定アンプのモデルがQuad Cortexで使えます。
エフェクトのキャプチャもXotic Effectなどマニアックなものも用意されているので音作りの幅は広め。
空間系のエフェクトはGTシリーズからすると貧弱です。
GT-1000に慣れすぎてしまった
Quad Cortex前にはGT-1000が主力のエフェクターだったのですが、GT-1000が本当に便利すぎてQuad Cortexの操作感にけっこうイラつくときがあります。
つまみが少なくスッキリしたデザインがQuad Cortexの良いところなんですが、
GT-1000を使っていた側からすると、つまみが少なすぎるんですよね。
「タッチディスプレイ」は結構イラつく
絶対に物理で欲しかったのは「決定ボタン」です。
エフェクト設定を替えたあとのセーブボタンが小さすぎていつも押し間違えます。
セーブボタンが右上にあるのですが、小さいんですよ。
古い人間のため「タッチディスプレイ」は結構イラつくんですよね。
「ディスプレイ」がないと何もできなくなってしまうので保護シートは必須です。丈夫に作ってあると信じたいけど結構怖い。
踏んで壊しそうな人は本体は安全な場所へ避けて、別途MIDIフットスイッチで操作したほうが良いかも。
Quad Cortexでは「プリセット・シーン・ストンプ」のモードを頻繁に切り替えます。
シーンモードにしないと切り替えたときに音切れが起こるのでこの操作は必須です。
しかしモード切り替えはディスプレイをタッチしないと出来ない。
これも物理ボタンが欲しい。
GT-1000ではマスター用のグローバルEQがプリセットと別にあって、会場によって出音の微調整ができるのですがこの機能はついていません。
面倒くさいのがシーン編集中のモジュールのコピーです。
違うプリセットをまたいでのエフェクトコピーが出来ない(できるけど毎回プリセットモードにしてコピーをしないといけない)ので、他のプリセット設定をベースにして音の設定を替えたいときに一つずつコピーしないといけないので
手間がかかって面倒くさい。
PCエディタはまだリリースされていないためアップデート待ちです。
傾きが足りない
傾きというのはフットスイッチのことです。
上段の4つあるフットスイッチと下段の4つフットスイッチとの高低差がそんなについてないんです。
分厚い靴を履いていたら踏み間違えそう。というか何度も見間違えています。
厚底の靴を履いてQuad Cortex を使う時は外部MIDIスイッチを繋げてフットスイッチを増やしたほうが無難です。
発熱
発熱は結構あります。本体を触ると「温かいではなくあっついな」と感じるはず。
これだけ発熱するとどれだけ長く使えるのかが少々不安です。
電源アダプター
Quad Cortexを先行導入している有識者が色々試してくれていて本当に助かっていますが、
Quad Cortexの電源アダプターが特殊で「出力DC12V 3A」と代替が効かないアダプターとなっています。
アダプター忘れたら置物になりますよ。(代理店でアダプターだけ買えるかはわからない)
予備電源の確保情報を常に怠らないで集める必要があります。
PD電源からトリガーケーブルでセンターマイナスのDC9VとDC12Vを取り出すことに成功しました。
quad cortexも起動します。スマホの充電器が、エフェクターのパワーサプライになるしバッテリー内蔵電源なら無停電電源としても使える。
この興奮を伝えたいけどいまいち伝わりにくい。 pic.twitter.com/vfVOG9o4F9
— kizzy cocoro 天燐 クリスピー (@kizzy_abyjoe) May 12, 2022
Quad Cortex レビューのまとめ
現段階ではNeural DSPのプラグインがQuad Cortexで使える仕組みも備わっていませんし(公式では今後無料アップデート予定)
PCエディタもないので
PCエディターはベータ版ですが2023年8月にようやく登場しました
しかし、またまだ20万円代の機材としては不安材料も多く、ちょっと心もとないので、
万人におすすめします!とは言いにくいですね。
だたNeural DSPの音が大好きなら導入しても後悔はないと思います。
Quad Cortexのカバー
色々なハードのカバーを作っているDECKSAVER ( デッキセーバー ) からQuad Cortex用カバーが登場しています。
DECKSAVER ( デッキセーバー ) / DS-PC-QUADCORTEX Quad Cortex用カバー
Quad Cortex Factory Capture List
20以上のギターアンプと10のベースアンプ(50以上のフルサーキットモデルのアンプに加えて)からのキャプチャを同梱し、それぞれに複数のトーン設定とペダル、プリアンプ、パワーアンプの組み合わせがあります。
Guitar Amps
- Bogner® Uberschall®
- Carvin® X-100B® Series IV
- Cornford® Hellcat®
- Diezel® Herbert®
- ENGL® Inferno® Marty Friedman Signature®
- ENGL® Powerball® Mark 1
- ENGL® Ritchie Blackmore Signature 100®
- Fender® Princeton 65®
- Fryette® Sig:X®
- Komet® Concore®
- Krank® Rev1®
- Matchless® Chieftain®
- Mesa/Boogie® JP-2C®
- Mesa/Boogie® Mark IIC+®
- Mesa/Boogie® Mark III® Redstripe®
- Orange® Rocker® 30
- Orange® Rockerverb® 100 MK3
- Orange® Thunderverb® 50
- Paul Reed Smith® MT15®
- Peavey® 5150® Signature
- Victory Amps® Sheriff® 22
- Victory Amps® Super Kraken®
Guitar Pedals
- BBE® Sonic Stomp Sonic Maximizer
- Bogner® Ecstasy® Blue Channel
- Ibanez® Sonic Distortion 9®
- Ibanez® Tube Screamer® 9
- Mad Professor® Golden Cello®
- Mad Professor® Simble Overdrive®
- MXR® Classic Distortion®
- Xotic Effects® BB Preamp®
- Xotic Effects® SL Drive®
Power Amps
- Marshall® Silver Jubilee® 2555
- Diezel® Herbert® 6550®
- ENGL® Tube Poweramp® 930/60
- Mesa/Boogie® Simul-Class® 2:90
- Omega® KT66®
- VHT® Two Fifty Two®
Guitar Preamps
- ADA® MP1®
- Mesa/Boogie® Triaxis® Preamp
Preamp + Power Amp Mixed
- ADA® MP1® + VHT® Two Fifty Two®
- Bogner® Fish® + Mesa/Boogie® Simul-Class® 2:90
- Custom Audio Amplifiers® 3+SE® + Mesa/Boogie® Simul-Class® 2:90
- Mesa/Boogie® Quad Preamp® + Mesa/Boogie® Simul-Class® 2:90
- Mesa/Boogie® Studio Preamp® + Mesa/Boogie® Simul-Class® 2:90
- Mesa/Boogie® Triaxis Preamp® + Mesa/Boogie® Simul-Class® 2:90
Bass Amps
- Darkglass Microtubes 900 V2
- Darkglass Alpha Omega 900
- Ampeg® SVT® Heritage
- ProCo® Rat® + SVT® stacked
- Ampeg ® SVT® Classic
- Ampeg® V-4B®
- Mesa/Boogie® Big Block® 750
- Mesa/Boogie® M6® Carbine
- Mesa/Boogie® M6® Carbine + Mesa/Boogie® Big Block® 750
- Orange® AD200® BASS MK3
- Sound City® B120®
- Warwick® Pro Fet® 5.1
Bass Preamps
- Darkglass Microtubes B7K
- Darkglass VMT
- Darkglass Alpha Omega Ultra
- Darkglass VMT+B7K stacked
- Sansamp® Bass Driver DI®
- Tech21® GED2112® (Rack Version)
- Tech21® PSA®
- Tech 21® VT Bass® Deluxe
- BOSS® Bass Overdrive® ODB-3®
- MXR® Bass Fuzz® Deluxe
これだけのアンプリストを見せられるとぜひ試してみたくなりますね。
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