DTMにおけるPANとは?
音の聞こえる位置(定位)を決めるためのノブ。
音楽の場合はステレオで鳴らすので中央に配置しない場合には、PANを左右どちらかに移動させていくことで音を配置できる。
L:左
R:右
C:中央
で表記され L100の場合は左に振り切っている状態、R100は右に振り切っている状態になります。
左右に振り分けることをパンニングとも言います。
PANをうまく振り分けることで「空間を作る」ことができます。
PANの振り分け方
PANのノブがDAWの各トラックに用意されているのでこれをL,R,Cにわけていきます。
メインのボーカル・ベース・キックドラムは中央のセンターに配置させることが多いです。
PANの振り分け方 (Studio Oneの事例)
トラックのソロスイッチの上にPANを入力する欄とPANメーターがあります。
PANメーターを左右に動かすことでパンニングができます。
位置を数値で指定したいときはPANを入力する欄をダブルクリックしてテンキーで入力します。
オートパン
既存の曲を聞いていくと同じ音が右側で鳴ったり左で鳴ったりするのを聞いたことはありませんか?
もちろんピンポンディレイを使って左右交互になるようにすることもできます。
同じトラックの音を左、右で鳴らしたいときにはPANの設定を変更しないといけません。
この場合は自分で再生しながらPANを動かすのはアホらしいので、オートメーションを設定してPANの自動化処理(オートパン)をすることができます。
オートメーションはどのDAWでも書いていくことができるため、使い方は違っても概念さえわかっていればどのDAWでも使える機能です。
オートパンのやり方 (Studio Oneの事例)
Studio Oneでのオートメーションを呼び出す方法です。
オートメーションを書くトラックを選択したら、右クリックメニューを開いて
「オートメーションを表示/隠す」を選びます。
面倒くさい場合はショートカットキー「A」を押すと「オートメーションを表示/隠す」が切り替わります。
Studio Oneを使い続けるならこのショートカットキーは必須です。
オートメーション表示に切り替わったら表示/オフのボックスをクリックして
「追加/削除…」を選びます。
オートメーション用のウィンドウが開いたらフォルダの「オーディオ」から「パン」を探して選択します。
選択後、「追加」を押して左の欄に「パン」が追加されるとパンを操作するオートメーションの準備ができます。
トラックデータがある場所でオートメーションをクリックして
L,R,Cの位置を決めます。
オートメーションを書くと手動で操作できなくなるので、設定を間違えた場合は必ずオートメーション上で修正します。
中央の灰色の線がC、Cより上がLでCより下がRです。
打った点を右クリックメニューで開くと数値入力ができます。

頭を通り抜けるような感覚が癖になりますね!!
パン振りを便利に快適にするおすすめプラグイン
オートメーションを使うことでPANの細かい操作ができるようになります!
しかし細かくオートメーションを書いていき積み上げていくと修正が入ったときは特に面倒くさいんです。
面倒くさい作業をある程度解消できるのが「パン振りを快適にするプラグイン」なんですね。
パンニングをするためのプラグインを紹介しておきます。
PanMan by Soundtoys
PANの振り分けを自動でできるスグレモノプラグイン。
動画を見るとL~Rで赤いランプが左右に動き続けるのがわかります。
細かいリズム単位、テンポ同期を保ったままオートパンを実施できるプラグインです。
演奏のダイナミクスでモジュレーションをかけてコントロールできる他、ステップモードでPANの動きをプログラムしていくこともできます。
またプリセットが多彩なので何気ない音をPanManに使うだけで面白いパンニング効果が体験できます。
Klevgrand Pana

Pana
Klevgrand Panaは音の配置をするためのパンニングプラグインです。
DAW付属の各トラックにあるパンより自然なサウンドの定位を実現するためのツールです。
下に記載している「Pan Knob」とも近く、DAW付属のパンで左右に振り分けたとき左右のボリューム感がちぐはぐになってしまったりするときに役立ちます。
Sizeでパンの広げられる範囲を指定できたりする便利な機能も搭載しています。
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Pan Knob by Boz Digital Labs
DAW上でL100,R100まで振り切ったときにヘッドホンで聞くと違和感を感じることありませんか?
この現象を解消するのがPan Knobです。
オートメーション化するプラグインではありませんが、よく使われているパン処理プラグインのため紹介します。
Pan Knob で設定されている100%の位置がヘッドホンで自然に聞こえる位置に設定してあるため気にせず100%振り切ることができます。
意図的に振り切りたい場合には100%を超えて設定が可能です。
またX OVER設定ができます。
X OVER設定により特定の帯域以下はセンターにしたまま左右にパンニングするといった使い方ができます。
低音域をセンター残したままパンニングをするなんてケースに対応できます。
単純にノブがでかくて操作しやすいというメリットもあります。
Panshaper by Cableguys
CableguysのShaperboxを使ってLFOを細かく書いてPANに適応させることができるプラグインです。
またHigh,mid,Lowのマルチバンドで適応させることができるので帯域によってパンニングできます。
PanManよりももっと細かいPAN操作が出来き自由度が高い良いプラグインです。
しかもかなり価格が安いのも魅力的。
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Sound Particles Panner Collection(Energy Panner/Brightness Panner)
ハリウッド映画の音源チーム利用しているSound Particlesのソフト。
Sound ParticlesのソフトはDUNE/デューン 砂の惑星,One Night in Miami...,アナと雪の女王2,Star Wars: Episode IX - The Rise of Skywalker,
Maleficent: Mistress of Evilなど著名な映画での実績があります。
3Dオーディオをつくるためのプラグインですが音楽にも利用可能です。
Energy Panner
Energy Pannerはサウンドの大きさ(強さ)によってパンが自動的に動くプラグインです。
動き方のポジション指定もできます。
音量で変化していくので他のパンニングプラグインとは違った効果が得られます。
Brightness Panner
こちらのBrightness Pannerは音の高さや周波数帯によって自動パンニングするプラグインです。
Brightness Pannerの方がEnergy Pannerよりも後発です。
周波数帯域で動くので他のパンニングプラグインにはない面白い動き方になります。
Sound Particles Panner Collection
Energy PannerとBrightness Pannerがセットになったバンドルです。
2つとも欲しい場合にはこのSound Particles Panner Collectionを選ぶと安く購入ができます。
まとめ
PAN処理をうまく扱うことはミックス時に必須。
Pan処理をお手軽にできるプラグインを利用して手早いミックスを目指しましょう。
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詳しい買い物方法はこちらの記事「Plugin Boutiqueでのプラグインの買い方を解説。「Xpand!2」のインストールを例にして紹介」を参照してください。
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私もメールを問い合わせした後、日本語で返信が届き驚きました。

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