【DTMセール】プラグイン迷子はこれで卒業。「Scheps Omni Channel 2」が最強の時短ツールである理由

「ミキシングが上手くいかない」 「プラグインをたくさん立ち上げすぎて、PCが重いし画面も見にくい」 「プロのような『太くて抜ける音』が出せない」
もしあなたがそんな悩みを抱えているなら、その原因は「選択肢が多すぎること」にあるかもしれません。 世の中には素晴らしいプラグインが溢れていますが、それらを一つ一つ選んで、立ち上げて、設定して…という作業は、クリエイティブな直感を鈍らせてしまいます。
そこで提案したいのが、「チャンネルストリップ」への回帰です。 しかも、ただのアナログコンソールのエミュレーションではありません。 世界で最もリスペクトされるミキシングエンジニアの一人、Andrew Scheps(アンドリュー・シェップス)。 Red Hot Chili Peppers、Adele、Metallica、Jay-Z…数々の名盤を手掛けてきた彼の「ミキシング哲学」と「シグナルチェーン」を、たった一つのプラグインに凝縮したのが、Waves Scheps Omni Channel 2です。
これは単なるアップデートではありません。V1ユーザーも買い換える価値がある、劇的な進化を遂げています。 今回は、新機能である「CRUSHサチュレーション」「SOFTコンプ」「VST3ホスト機能」の徹底検証から、Andrew直伝のFocusプリセット活用術まで、文字数1万字を超えるボリュームで徹底解剖します。 このプラグインがいかにしてあなたのミキシングを「速く」「音良く」変えるのか、その秘密に迫りましょう。
Scheps Omni Channel 2
天才エンジニアの脳内を完全移植した「最強の俺ストリップ」


「ミキシングが上手くいかない」 「プラグインをたくさん立ち上げすぎて、PCが重いし画面も見にくい」 「プロのような『太くて抜ける音』が出せない」
もしあなたがそんな悩みを抱えているなら、その原因は「選択肢が多すぎること」にあるかもしれません。 世の中には素晴らしいプラグインが溢れていますが、それらを一つ一つ選んで、立ち上げて、設定して…という作業は、クリエイティブな直感を鈍らせてしまいます。
そこで提案したいのが、「チャンネルストリップ」への回帰です。 しかも、ただのアナログコンソールのエミュレーションではありません。 世界で最もリスペクトされるミキシングエンジニアの一人、Andrew Scheps(アンドリュー・シェップス)。 Red Hot Chili Peppers、Adele、Metallica、Jay-Z…数々の名盤を手掛けてきた彼の「ミキシング哲学」と「シグナルチェーン」を、たった一つのプラグインに凝縮したのが、Waves Scheps Omni Channel 2です。
これは単なるアップデートではありません。V1ユーザーも買い換える価値がある、劇的な進化を遂げています。 今回は、このプラグインがいかにしてあなたのミキシングを「速く」「音良く」変えるのか、その秘密を徹底解剖します。
なぜ、プロは「チャンネルストリップ」にこだわるのか?
プラグインチェーンの呪縛:画面を行き来する時間ロス
DAWでのミキシングにおける最大の敵は、「画面の切り替え」です。 EQを開いて調整し、閉じてコンプを開き、またEQに戻って微調整し、サチュレーターを挿して…。 この数秒のロスの積み重ねが、集中力を削ぎ、全体のバランスを見失わせます。
チャンネルストリップは、EQ、コンプ、ゲート、サチュレーションといった主要なツールが「1画面」に収まっています。 視線を少しずらすだけで全てのパラメーターにアクセスできる。この「アクセスの良さ」こそが、プロがアナログコンソール(チャンネルストリップの集合体)を愛する理由の一つです。
「音の入り口から出口まで」を俯瞰するメリット
音作りは「足し算」ではなく「バランス」です。 コンプで潰せば高域が減って聴こえるかもしれない。EQでブーストすれば突発的なピークが出るかもしれない。 個別のプラグインを使っていると、それぞれの相互作用に気づきにくいですが、チャンネルストリップなら、プリアンプで歪ませた結果どうEQに影響するか、コンプのかかり具合がどう変わるかが、有機的に繋がって見えてきます。
Andrew Schepsが目指した「コンソール以上のコンソール」
しかし、既存のアナログ・チャンネルストリップ(SSLやNeveなど)には限界がありました。 「EQのバンド数が足りない」「コンプの種類が選べない」「ディエッサーがない」… Andrew Schepsは考えました。「自分が理想とする、あらゆるジャンルに対応できる最強のチャンネルストリップを作ろう」と。 そうして生まれたのがOmni Channelです。ここには、彼が長年のキャリアで培った「本当に必要な機能」だけが、余すところなく詰め込まれています。
Scheps Omni Channel 2の新機能:V1からの劇的進化点
2023年にリリースされたバージョン2(V2)は、V1の完成度を保ちつつ、ユーザーの要望とAndrew本人の新たなニーズを取り入れた「完全版」です。
新サチュレーション「CRUSH」:攻撃的な歪みで存在感を出す
プリアンプ(Pre)セクションに、新たに「CRUSH」モードが追加されました。
V1にあった「Odd」「Even」「Heavy」は、どちらかと言えば「倍音を付加して太くする」ためのものでしたが、「CRUSH」は名前の通り「破壊的な歪み」を加えます。 これをドラムのルームマイクや、ロックなボーカルに少し混ぜるだけで、EQでは絶対に出せない「強烈な存在感」と「アタックの粘り」が生まれます。
新コンプ「SOFT」:スムーズなダイナミクス制御の鍵
コンプレッサー(Comp)セクションには、「SOFT」という新しいタイプが追加されました。 これは「ソフト・ニー(Soft Knee)」コンプレッションを提供するもので、VCAやFETのようなアグレッシブなコンプとは対照的に、「かかっているか分からないくらい自然に」ダイナミクスを整えてくれます。
バラードのボーカルや、アコースティックギター、ストリングスなど、透明感を保ちたいソースに最適です。
24dB/octフィルターとレゾナンス:シンセやドラムでの過激な音作り
プリアンプセクションのフィルター(HPF/LPF)が強化され、より急峻な24dB/octのスロープと、Resonance(レゾナンス)ノブが追加されました。
これは単なる不要帯域のカットだけでなく、「音作り」に使えるフィルターに進化したことを意味します。 例えば、キックの低域をHPFでカットしつつ、Resonanceを上げてカットオフ周波数付近をブースト(Bump)させる。これにより、「低域のモヤつきを取りつつ、キックの芯を強調する」という、シンセサイザーのような音作りが可能になります。
待望の外部プラグインインサート:VST3対応の真価
そして最大の目玉機能。「Insert」スロットに、他社製のVST3プラグインを読み込めるようになりました。 これまではWavesプラグインしか挿せませんでしたが、V2からはFabFilter Pro-Q3も、Valhalla VintageVerbも、Universal Audioのコンプも、Omni Channelの中に組み込めます。 「Omni Channelは最高だけど、リバーブだけは〇〇を使いたいんだよな…」という唯一の弱点が消滅しました。
これで、あなたのOmni Channelは「世界中の全プラグインを飲み込んだ究極のラック」へと進化します。
Andrew Schepsの脳内をハックする:5つのモジュール徹底解剖
Omni Channelの凄さは、各モジュールが「ただ並んでいるだけ」ではないことです。 それぞれの挙動が、Andrew Schepsの好みを反映してチューニングされています。
Preamp: 4種類の「色」を使い分ける(Odd, Even, Heavy, Crush)
入力段で音に「色」をつけるセクションです。Andrewは「クリーンなデジタル録音は素晴らしいが、そこにアナログのバイブスを足す必要がある」と語ります。
- Odd (奇数倍音): 真空管アンプを強くドライブさせたような、エッジの効いたサチュレーションです。音が前に張り出し、ザラつきが加わります。ロックなボーカル、スネア、ディストーションギターに最適です。
- Even (偶数倍音): トランスやテープのような、温かみと太さ加えるサチュレーションです。音が太くなり、高域の痛さが和らぎます。女性ボーカル、アコースティックギター、ベース、シンセパッドなどに「艶」を与えます。
- Heavy (クリッピング): 低域を中心に、波形をクリップさせるような太い歪みを加えます。キックやベースなど、重低音を支えるパートに「ドスッ」という重みを足したい時に使います。
- Crush (破壊的歪み / 新機能): V2で追加された、ビットクラッシャーやファズに近い激しい歪みです。原音に混ぜる(パラレル処理)ことで真価を発揮します。ドラムのルームマイクをこれで汚して混ぜると、驚くほど有機的な響きになります。
【使いこなしのコツ】 このPreampセクションには「Input」と「Output」だけでなく、
「Drive」とは別に「Saturation」ノブがあります。 Inputで突っ込んで歪ませるのとは別に、Saturationノブを上げることで「倍音の量」だけをコントロールできます。これにより、「音量は変えずに倍音だけリッチにする」という繊細な調整が可能です。
EQ: 「Mid/Side」も「Dual」も自由自在な4バンド
一見普通の4バンドEQですが、中身は変態的(褒め言葉)です。各バンドごとに
「Stereo / Mid / Side / Left / Right」の動作モードを個別に選べます。
- Low Band: Midのみをカットして、センターのキックやベースの低域を整理しつつ、Sideの低域は残して広がりを維持する。
- High Band: Sideのみをブーストして、シンバルの広がりやコーラスのエアリー感を強調する。センターのボーカルには干渉しない。
- Mid Band: 特定の楽器のアタック(Leftチャネルだけ等)をピンポイントで突く。
これらが、マトリクスなどを組まずにEQのツマミ一つで完結します。 また、「Tone」というキャラクター切り替えボタンがあります。「Aggressive」にするとQ幅が鋭くなり、「Musical」にすると緩やかになります。Andrewのお気に入りは基本的にMusicalです。
DS2: 2つのフルレンジ・ディエッサーで耳障りな音を完全除去
Omni Channelの隠れた最強機能がこの「DS2」です。多くのプラグイン・チャンネルストリップにおいて、ディエッサーはおまけ程度ですが、これは単体プラグイン並みの性能です。
- Full Rangeモード: 通常のディエッサーは高域(歯擦音)にしか効きませんが、スイッチを切り替えると全帯域に効くようになります。つまり、特定の周波数に反応する「ダイナミックEQ」または「マルチバンドコンプ」として使えます。
- 使用例: ベースの特定の音程だけボンつく場合、その周波数に合わせてDS2を設定すれば、その音が鳴った時だけ抑え込んでくれます。EQでカットしっぱなしにするのとは違い、音痩せしません。
- Listen機能: 「今どこを削っているか」をソロで聴けるボタンがついており、問題のある周波数を探すのが非常に簡単です。
Compressor: VCA, FET, Opto, Softの4タイプを聴き比べる
コンプレッサーの種類を変えると、アタックとリリースの挙動(エンベロープ)が根本的に変わります。
- VCA (Voltage Controlled Amplifier): 非常に反応が速く、パンチがあります。SSLのバスコンプやdbx 160のようなイメージ。ドラムバスやスラップベースなど、リズムの「点」を強調したい時に。
- FET (Field Effect Transistor): Urei 1176系。アタックが超高速で、リリースも速い。突発的なピークを叩き潰し、サステインを持ち上げます。ロックなボーカルを「オケの前に」貼り付けたい時に最強です。
- Opto (Optical): LA-2A系。アタックが遅く、リリースも非線形で音楽的。ボーカルを自然にならしたり、ベースの粒を揃えるのに向いています。「コンプ臭さ」を出したくない時に。
- Soft (Soft Knee / 新機能): V2で追加されたモード。スレッショルドを超えた瞬間からレシオ通りにかかるのではなく、徐々にかかり始めます。マスタリングやアコースティック楽器など、透明度を最優先したい場合に選びます。
【便利機能: Auto Make-up】 このボタンが優秀すぎます。スレッショルドを下げて圧縮量が増えても、聴感上の音量が下がらないように自動でゲインを上げてくれます。 「音が大きくなったから良い音に聴こえる」という錯覚(ラウドネス・バイアス)を防ぎ、純粋に「コンプによる音質の変化」だけを判断できます。ミックスの時短に直結します。
Gate/Expander: 単なるノイズ処理ではない、グルーヴを作る魔法
ゲートを「無音部分のノイズを消すもの」と思っていませんか?Andrew Schepsは「グルーヴを作る楽器」として使います。 例えばキックやスネア。余韻(リリース)が長すぎると、リズムが締まりません。
Gateを使って余韻をバッサリ切る、あるいはExpanderで自然に減衰させることで、「タイトでパンチのあるドラム」を作れます。 DS2と同様にサイドチェインフィルターがついているので、「ハイハットの被りには反応せず、スネアの音だけに反応してゲートが開く」といった設定も簡単です。
徹底比較:V1ユーザーはアップグレードすべきか?
結論から言うと、「絶対にすべき」です。理由は3つあります。
- VST3ホスト機能による「寿命」の延長: Waves以外のプラグインを組み込めるようになったことで、Omni Channelは「Wavesのエコシステム」を超越し、あなたのDAWの中心(ハブ)になります。将来新しいプラグインを買っても、それをOmniの中で使えるのです。
- 新サチュレーションとフィルター: V1では「もう少し激しい歪みが欲しい」「フィルターで音作りしたい」という時に別のプラグインを足す必要がありましたが、V2ではそれがなくなりました。完結力が違います。
- インターフェースの改善: 高解像度画面への対応や、配色の変更など、毎日使うツールとしての視認性が向上しています。
読者からのQ&A:よくある疑問に答えます
Q. 初心者には難しすぎませんか?
A. 確かに機能は多いですが、「Focusプリセット」を使えば大丈夫です。
Andrew Schepsが「まずはここを触れ」と教えてくれるガイド機能がついているようなものです。むしろ、個別にコンプやEQをバラバラに覚えるより、Omni Channel 1つを徹底的に覚える方が、ミキシングの上達は圧倒的に早いです。
Q. 重くないですか?
A. 非常に軽いです。 Wavesのプラグインは伝統的にCPU負荷が低く最適化されています。Core i7やM1/M2チップ搭載のマシンなら、全トラック(30〜50トラック)に挿しても余裕で動作します。ただし前述の通り、Insertスロットに重いプラグインを入れればその分は重くなります。
Q. どのジャンルに向いていますか?
A. ロック、ポップス、ヒップホップ、EDM、ジャズ、全てにいけます。 Preampの色付けとCompのタイプを選べるため、激しい音から繊細な音まで対応幅が広いです。特に「生ドラム」「ボーカル」「ベース」には無類の強さを発揮します。
Q. マニュアルは英語だけですか?
A. 公式は英語ですが、代理店(Media Integrationなど)が日本語マニュアルを公開している場合があります。また、GUIが直感的なので、信号の流れ(左から右)さえ理解すれば、マニュアルを見なくても十分使えます。
VST3ホスト機能の衝撃:Wavesの中にFabFilterやUADが入る!?
「Insert」スロットの自由化:他社製プラグインをチェインに組み込む
V2最大の革命がこれです。 モジュールの好きな位置(例えばEQの後、コンプの前など)に、「Insert」モジュールを移動させ、そこに他社製のVST3プラグインを読み込めます。
実際にやってみた:Omni Channelの中にPro-Q3やSoothe2を入れる
例えば、ボーカル処理においてこんなチェーンが作れます。
- Preamp (Omni): Even倍音で温かみを足す。
- DS2 (Omni): 歯擦音を取る。
- [Insert] Oeksound Soothe2: 痛いレゾナンスを自動除去(他社製プラグイン!)
- Compressor (Omni): Optoモードで少し潰す。
- EQ (Omni): 全体的なトーン調整。
これまでならSoothe2を使うために一度Omni Channelを出なければなりませんでしたが、今は全てOmni Channelの中で完結します。 また、Insertスロットを「ドライ/ウェット」調整できるのも神機能です。原音とエフェクト音を混ぜる機能がないプラグインでも、Omni Channelの機能としてパラレル処理が可能になるのです。
ルーティングの自由度:EQの前?コンプの後?ドラッグで即変更
Omni Channelの各モジュールは、ドラッグ&ドロップで順番を自由に入れ替えられます。 「EQ → コンプ」の順にするか、「コンプ → EQ」にするか。 「Preamp → Insert」にするか、「Insert → Preamp」にするか。 この実験が、マウスドラッグ一発で瞬時に行えます。ケーブルを繋ぎ変える必要はありません。これが「自分だけのコンソール」を作れるという意味です。
楽器別レシピ:Focusプリセットから学ぶ「正解」の音作り
Andrew Schepsが作成した「Focus」プリセット機能もV2で強化されました。 プリセットを選ぶと、「Andrewならここをいじる」という重要なノブだけがハイライト表示されます。
Vocal: “Rear Bus” テクニックを再現するパラレルコンプ術
Andrew Schepsといえば、全てのトラックをコンプレッサーに通して混ぜる「Rear Bus」テクニックが有名です。 Omni Channelでは、CompressorモジュールのMixノブ(パラレルコンプ)を使うことで、これをチャンネル単位で再現できます。 FETモードやCRUSHサチュレーションを深くかけ、Mixノブで原音に30%ほど混ぜてみてください。 ボーカルが、音量は上がっていないのに、オケの一番手前にグン!と張り出してくるはずです。
Drums: キックの低域をResonance Filterで強調する裏技
先ほど紹介した新機能。
- PreampセクションのHPF(ハイパスフィルター)をオン。
- Freqを60Hz〜80Hzあたりに設定。
- Resonanceを上げていくと、カットオフポイントにお山(ブースト)ができる。 これにより、超低域(Sub Low)の不要な揺れをカットしつつ、キックの「ドスン」という腹に来る帯域だけをピンポイントで強調できます。EQでブーストするよりも位相崩れが少なく、タイトな低音になります。
Bass: Preampのサチュレーションで輪郭を作る
ベースがオケに埋もれる時、音量を上げる前にPreampの「Heavy」か「Even」を試してください。 Input(Drive)を上げてLEDが赤くつくくらい突っ込みます。 すると、ベースの中低域が歪んで倍音が増え、スマホのスピーカーでもベースラインがはっきり聴こえるようになります。 Andrewは「ベースは歪んでなんぼ」という考えを持っています。恐れずに歪ませましょう。
Master Bus: 隠し味としてのOmni Channel活用法
マスターバス(2mix)にかけるのもアリです。
- Preamp: EvenモードでInputを極小にして、ほんの少し色付け。
- Compressor: Softモード、Ratio 1.5:1、Slow Attackで、針が1dB振れるか振れないか程度に。
- EQ: HighとLowを0.5dBずつシェルビングで持ち上げる(スマイルカーブ)。 これだけで、ミックス全体に「スタジオの整合感(Glue)」が生まれます。
実際に使ってみて分かった「時短」と「音質」の両立
CPU負荷検証:全トラックに挿しても大丈夫?
「機能がてんこ盛りだから重いのでは?」と思うかもしれませんが、驚くほど軽いです。 Wavesのプラグインは最適化が進んでおり、一般的なPCスペックであれば、数十トラック全てにOmni Channel 2を挿しても全く問題ありません。 SSL E-Channelなどの古いプラグインと比較すれば多少重いですが、現行のチャンネルストリップとしては非常に優秀です。 ただし、Insertスロットに重いプラグイン(Ozoneなど)を入れると、当然その分の負荷は加算されるので注意してください。
UIの視認性と操作性:ごちゃごちゃして見にくい?
V2になって、配色のスキン(Light/Darkなど)が選べるようになりました。 最初はツマミの多さに圧倒されるかもしれませんが、左から右へ「信号の流れ」通りに並んでいるため、慣れると非常に合理的です。 また、各セクションのOn/Offスイッチが大きく、クリックするだけで「この処理が必要かどうか」を即座に判断できます。
ライバル比較:SSL、Neutron、そしてOmni Channel 2
vs SSL 4000/9000系(Waves, UAD, Plugin Alliance)
- SSL: 特定の「SSLの音(パンチ、中域の張り)」が欲しいならSSL一択。機能はシンプル。
- Omni 2: 特定のコンソールの音ではなく「使いやすさと多機能」重視。SSLよりも音作りの幅が圧倒的に広い。また、DS2(ディエッサー)やGateの性能はOmniの方が現代的。
vs iZotope Neutron 4
- Neutron: AIが自動でミックスしてくれる未来派ツール。視覚的(スペクトラムアナライザー)に作業したい派向け。
- Omni 2: 「耳」で判断して音を作る職人ツール。AI機能はないが、音楽的な「美味しいポイント」をツマミで探す楽しさがある。Andrew Schepsの哲学を学びたいならこっち。
vs Plugin Alliance Lindellシリーズ
- Lindell: NeveやAPIのアナログ感を濃厚に再現。音は太いが、機能は実機に忠実(つまり制限がある)。
- Omni 2: アナログの良さとデジタルの便利さが融合している。「実機にはない便利な機能(MS処理やVSTホスト)」がある分、Omniの方が現代の制作フローに適している場合が多い。
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まとめ:これはプラグインではなく「ミキシング・コンソール」である
Scheps Omni Channel 2は、単なる「便利なエフェクト集」ではありません。
それは、Andrew Schepsという稀代のエンジニアが、長年の経験から導き出した「ミキシングの正解」を具現化したものです。
「Preampで色を付け、EQでトーンを整え、Compでダイナミクスを操り、DS2で不快な音を取り除く」 この一連のフローを1つの画面で行うことで、あなたのミキシングは迷いがなくなり、驚くほどスピードアップするでしょう。
「Mixing is an attitude(ミキシングとは姿勢である)」 Andrew Schepsはそう言います。細かい数値にとらわれず、出てくる音に対して直感的に反応し、大胆に色を塗っていく。 Omni Channel 2は、そんな「ロックな姿勢」でミックスに挑むための最高の相棒です。
もしあなたがまだV1を使っているなら、V2へのアップグレードは必須です(VST3ホスト機能だけでも元が取れます)。 まだ持っていないなら、悪いことは言いません。セール時期を狙って手に入れてください。 あなたのDAWの中に、世界最高のエンジニアの脳内スタジオがオープンするのですから。






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